地域資源活用塾 第3期 【成果発表会レポート】

平成31年3月3日(日)、ラ コリーナ近江八幡 たねやグループ本社内 フロア2にて、「地域資源活用塾(第3期)」の成果発表会を開催いたしました。

◆ついに成果発表!

(これまでのレポートはこちら:DAY1DAY2DAY3

迎えた発表会当日、塾生のみなさんは早めに会場入りし、直前の発表練習を実施しました。

発表時間直前まで最終修正を行いました。

◆いざ、本番

13時に開場し、一般参加者の方々が入場されます。

発表開始時には超満員となり、一層成果報告会の雰囲気になってきました。

開会にあたり、地域資源活用塾の塾長である小西理市長の挨拶につづき、
市役所担当課(政策推進課)より、塾の概要・経過報告がありました。

◆各チームからの発表&質疑応答

〇子育て支援チーム(発表者:西村静恵さん)

当初は、“出産子育てを行うママが社会に戻っていけるサポートの充実した近江八幡”をビジョンとして掲げていましたが、過去のエピソードを思い出す中で、 “○○な親が安心して子育てができる近江八幡”というパパなど周囲を取り巻く環境をケアターゲットに取り入れられた子育て支援チーム。

塾期間後半では、メンバーのアグレッシブな行動力で実際に“Dear.Mama&Papa”というイベントを開催され、多くのパパやママから好評をいただき、今後に繋がるものを得ることができました。

ママとパパの子育てに対しての考え方のズレなどたくさんの例を出し、会場のパパママ世代の多くの共感もいただきました。

〇伝統×日常チーム(発表者:安山結奈さん)

現在高校1年生で、将来は文房具のデザインに係ることを夢見て、滋賀をモチーフにした文房具つくりに取り組んだこちらのチーム。

伝統文化や文房具つくり、デザインの現場訪問を行い、ヒアリングや見学を行った上で、問題構造やマイプロジェクト(マイプロ)のビジョンの整理を行っていきました。

実際、試作品作りや販売計画、収支の試算の作成まで進めましたが、まずは学業に専念するため、一旦活動はストップするという決断をされました。

これからさらに自分自身の能力を磨き良いものを作れるようになりたいと、決意を語っていらっしゃいました。

〇さとうみ 西の湖チーム(発表者:山田恵美さん)

西の湖活用のため、
①西の湖全体を子ども達の学びの場にする
②群生するヨシを活用したストロー製作により、西の湖の、世界の海の環境を守ること
をビジョンにし、取り組まれたこちらのチーム。

すでに中間発表会の時点でヨシストローを制作していましたが、調査の中で他にもたくさんの方々がアクションを起こしていることを知り、その中で自分たちに出来ること、やることを再度検討をしました。

その中で現在すでに行われている「西の湖おはなしあそび」というイベントは参加者から好評を得ており、こちらを今後も継続していくために助成金の活用やイベント内容を変化させていこうと検討中です。

〇学生団体BONDチーム(発表者:山本龍成さん)

学生と地域をつなげたい(接着剤の役目)をコンセプトに掲げ取り組んだ、地元の高校生主体の学生チーム。やりたいことがたくさんありすぎることから、まずはしっかりと組織化することに取り組まれました。

「成功体験の蓄積がやってみようの原動力に繋がる」と考え、学生一人ひとりが自律して取り組める地域社会にするため、塾期間中たくさんの活動を実践してきました。

「着物でファッションショー」では、地域のスタイリストさんや着物屋さんに協力していただき、留学生や高校生、大学生を対象にまち散策を行いました。

参加者には喜んでいただけたものの、自分たちがやりたいことだけで走り抜けてしまい、イベントとしては満足度は低く終わりました。

また、カンボジア自己発掘旅というイベントも実施し、実際に高校生5人で現地のソーシャルビジネスや社会貢献に触れるツアーを企画調整。自分たちの現在位置などを知る旅を行いました。

こちらは参加学生の自発的なやりたいが生み出されたり、一人一人がやりたいことに真摯に向き合え満足度は高く終わることが出来ました。

今後もこのような活動に加え、近江兄弟社高校への伴走支援や新たな企画も行い、学生が自発的に何かなし得ることが出来るような証明を行うことや、一歩先の未来である大学生や本気で楽しむ大人との出会いを提供していこうと考えています。

〇沖島チーム

沖島の少子高齢化や漁獲高の減少といった現状を知り、自分自身のやりたい島生活を送りつつ、島のためになろうと思い調査(延べ30回以上来島)を行ってきたこちらのチーム。

調査の中で、島の1番の魅力は島の方々の優しさや暖かさであることに気づきました。島外の方から「1名からでも泊まれるような宿がほしい」、島内の方から「お客さんが来られた際に利用できる場所がほしい」との意見を頂き、民泊がぴったりだと考え実行することになりました。

コンセプトは、“島内外の接点になる場所に!”とし、民泊以外にも島内外の方々が気軽に利用できるようにしていく予定です。

民泊は4月オープン予定で、名前はKOKO(湖心)。湖心(こしん)という言葉には湖の真ん中という意味があり、琵琶湖の真ん中である沖島に人々が集っていただける場にするという意味が込められています。

こちらの民泊を通して、沖島に貢献出来るような活動をしていく予定です。

◆全体講評

各チームからの発表後は、出席いただいた委員の方々から講評をいただきました。

〇横山先生より

座長である滋賀大学の横山幸司先生からは、中間発表からの各チームの進歩についてご講評をいただいたのち、アドバイスと激励をいただきました。

計画を作っていくにあたって必要な要素は5つあります。①需要があるのか。②誰のために。③何を目的にするのか。④自分たちのポジションはどこなのか。⑤何ができるのか。

中間発表時からそのあたりも意識できており、突き詰められていた。やりたいだけではなく、必要としている人とマッチングすることにより初めて計画に実現性・価値ができる。

塾で発表して終わりではない。ここは学び場であり、ここから、いかに街つくりに繋げていけるかが大切。

公と民が一緒になり、協働してまちをつくっていくのがこれからの形。

今までのような役所と市民の関係を取っ払い、お互い何ができるのか考え、まちづくりが決まっていく。頑張っていきましょう。

〇山口先生より

京都大学の山口敬太先生には、各チームの努力により実現性の高いところまで落としこめていたとご講評いただいたのち、各チームへのフィードバックをいただきました。

・子育て支援チーム 

素晴らしい着眼点。子育て支援でも男性の気恥ずかしさを無くすようなプログラムを考えてきたあたりに面白味があった。 

今回のイベント参加者が楽しみながら情報交換できたプログラムをさらに充実させていくと、参加したい方が増え、結果として子育てに関心のある人が増えていく。

インターネットを活用し、ユーモアのある発信などがあったりしても面白いかもしれない。

・伝統×日常チーム

こちらも良いところに目を付けられている。現在は一つのグレードであり、今後利益率を上げるには最上級のグレードを目指してもらいたい。

自分たちで作るだけではなく、一般の方々の中にもモノづくりが得意な方もおられるので、そのような方々ともマッチングしていくのも良い。

バラエティが増え、お金が絡んでくるのでビジネスとしての展開が期待できる。

・さとうみ 西の湖チーム

誰でも参加できる気軽さがあり、体験に着目されている点に素晴らしさを感じた。

子どもの遊びや教育に着目されている点も良い。ヨシという自然素材を大きく扱えるのが面白く、軽いし危なくない。

例えば、粘土と組み合わせて自分の体と同じくらいの大きさのおもちゃを作ったり、家ではできない体験をしていただいたりとか。

ヨシだからこそ出来ることをすることで、さらに体験プログラムが増えていったりするのでは。

・学生団体BONDチーム

考え方がしっかりしている。プレゼンテーションが上手。

着物でのまち歩きなどとても良いアイディアだが、写真を見ていて少し寂しさを感じた。もっと幅広くたくさんの方々を巻き込んでいくと、話題性が増える。

巻き込み力はすでにもっているはずなので、より多くの方々に参加していただけるように、取組みをブランド化していけたらより一層良くなる。

沖島チーム

すでに取り組んでいるので、このまま続けていってもらいたい。

食の問題。島外から訪れる方々は、地元の美味しいものを食べたい。島内に料理上手な方がおられれば、そちらの民家でご飯をいただけるような仕組みがあると面白い。

そのような地域との関わりがあればさらに良い。

〇小西理市長より

 塾長である小西市長は、いずれのチームも全力投球で行われていることが印象的だったとして、各チームにそれぞれコメントされました。

・子育て支援チーム

やる気共感がとてもリアル。女性は男性の共感を求めているという点に着目したのがとても当たっているのでは。産前産後の状況が現在のいじめ問題などに響いている。ぜひ、実現してほしい。

・伝統×日常チーム

どのような商品が当たるかはわからない。遊びでやったものが当たることもある。もし当たらなかったりしたとしても、めげずに続けていくのが大事。

熱中しすぎないでやっていくことも大事。

・さとうみ 西の湖チーム

現在は、びわ湖のヨシの質が悪い。西の湖は子供たちの遊び場として非常に良い。自然体験もできる。西の湖が子供たちの拠点になるようにやっていきたい。

 現在の近江八幡市には年間480万人の来訪者がいる。体験農園として来訪者に対してサービスを作っていけると非常に需要が高いと感じている。また、農業以外にも、畜産や漁業など、多彩な体験が提供できるのも近江八幡市の可能性だと感じている。

・学生団体BONDチーム

どんどんやっていきましょう。やっていれば地域もついてくる。本気でやっていれば、周りの方々の共感も得られる。

沖島チーム

すでに形になっている。写真を見ていると、泊まりたくなる。都会から訪れる方々に料理を食してもらえる仕組みも良いかも。

コンシェルジュ機能もこれから必要。地域の方々との触れ合いをどのように作っていくのかを考えても良い。

◆修了証書授与式

 講評後、小西市長より塾生代表への修了証書の授与を行いました。

 記念撮影をして、第一部は無事終了です。

◆講義

第2部の講師は、株式会社コミュニティケア代表の中澤(なかざわ)ちひろ さん。神奈川県の地域中核病院で3年間勤務後、地域国際医療研修として広島県の病院で巡回診療や訪問介護、途上国での国際保健活動などを経験。現在は島根県雲南市で自ら訪問看護ステーションを立ち上げ運営を行われています。

今回は、自身が行われている「まちを健康にする看護師・コミュニティナースの活動」についてご講演してくださいました。

初めに、地域医療の現状とご自身のこれまでの活動をお話しいただきました。

現在活動されている島根県雲南市ではすでに様々な分野の方が手を繋ぎながら住民の方々へのアプローチをすでに行われておられたので、そこに看護分野として関り始めたのがきっかけ。

現在の病院には、通院が大変、医療機関の脆弱化など、深刻な問題があります。

身体的には帰れるのに、看取りの風土がなくなってきていたり、家族に迷惑をかけるとの理由で家に帰りたくても帰りたくない方々もたくさんおられたりもするそうです。

そのようなことを踏まえ、生活の中からその人らしく生きることを支えていこうと思い、地域の若者のチャレンジを応援する「幸雲南塾」に参加されました。

その中で、同じ志を持つ仲間と出会い、地域の方々のお話を聞き取ることで、社会は「訪問看護」だけでは足りないことが分かったそうです。

塾の活動内では、収益にならないような地域との交流も行って来られ関係づくりをされてこられました。

そして、訪問看護の他に、「地域住民と一緒に健康なまちづくり」「若手地域医療ネットワークの構築」といった活動も含んだ「たくさんの幸せな瞬間をプロデュースする」を理念に訪問看護ステーションコミケアをオープンされました。

3名から始められたチャレンジは、10名まで拡大し、提供できるサービスが広がりました。

全国の訪問看護師の平均年齢は、48.5歳ですが、平均年齢29歳と若い世代が集まってくる波がきているそうです。

次世代に繋ぐ事業として、学校の選択授業で「地域のコミュニティケア講座」といったものをトライアルから始め、次年度からしっかりとお金が回る仕組みで正規の講座として開設されました。

若い学生さんが訪れると、皆さん喜ばれ地域の方々からもとてもプラスになっているそうです。

雲南市の取り組みがご自身でも知らない場所で同時多発的に広がり、さらに2名のコミュニティナースが地域に専従することになりました。

取り組みを続けていると、年間100名程の視察も来られるようになりました。

社会で需要があると考えられ、コミュニティナースカンパニーという新たな会社を設立されました。

コミュニティナースの育成とコミュニティナースを受け入れたい地域を支援されているそうです。

今後は、全国のコミュニティナースが情報共有など行えるような展開をしていくとのことです。こうした活動の中で、ようやく自分たちが目指したい姿がみえてきたそうです。

新たにビジョンと理念を掲げられ、病や障害があっても、子どもも大人も高齢者も、今後、誰もが地域の中で暮らしていける社会に向けて、在宅ケア事業とコミュニティケア事業に取り組んでいかれます。

◆パワーアップ会議

塾生と来場者が車座になり、「パワーアップ会議」を開催しました。

この時間では、各チームの取り組み内容に対して、来場者からのコメントやアドバイス、どうすればよりよい取り組みになっていくかを話し合いました。

意見交換の結果、チームごとに今後に活かせるアドバイスを頂けた様子でした。

今後の取り組みの展開が、非常に楽しみです。

今年度の本塾の開催はこれで一旦終了になりますが、各取り組みは続いていきます。

それぞれ参画をご希望の方は、下記までご連絡いただけますと幸いです。

近江八幡未来づくりキャンパス事務局(まっせ内)

TEL:0748-47-2045

E-mail:info@massee.jp

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


日本語が含まれない投稿は無視されますのでご注意ください。(スパム対策)