地域資源活用塾【成果発表会 レポート】

◆いよいよ最終発表!

(これまでの様子はこちら:DAY1その①その②DAY2DAY3DAY4

ついに迎えた本番当日、事前にスタッフでミーティングを行います。

会場は近江八幡市商工会議所大ホール。

発表者のみなさんにも早めに会場入りしてもらい、事前リハーサルを実施しました。

そして13時に開場。一般参加者の方がどんどん入場され、

発表開始の13時半には、会場は満席に。

地域資源活用塾の塾長でもある冨士谷市長の挨拶と、

トータルコーディネートを務めていただいた講師の山元さんからの挨拶のあと、ついに発表スタートです。

◆成果報告会、スタート!

○グループA「はぐくみ隊」

 子どもたちの安心安全を担保するため、地域で見守りができる環境づくりに取り組まれてきた「はぐくみ隊」のみなさん。

 退職した高齢者を活動に巻き込むプランで、居場所や活動の場づくりを行う工夫もされています。

最終発表では、改修を考えているポンプ小屋の将来像をCGで作成し、来場者に参加や協力を呼びかけられました。

○グループA´「未来予想図 塾」

なお、「はぐくみ隊」からは、活動プランを話し合う中でメンバーの一人がさらに独自のプランを形にし、最終発表に臨まれました。

 

  近江八幡ならではの「三方よし」の精神を体現し、ボランティアを中心に学びの場を提供することで、子どもの貧困を解決するプランを作成されました。

○グループB「安否確認、見守りネット」

 高齢化が進む中で、地域の高齢者の閉じこもりや寝たきり、認知症の予防を目指すサービスを模索されていたこちらのグループ。

 最終的に、地域の老人クラブ連合会のネットワークを活かし、1回500円(ワンコイン)での生活支援サービスを形にされました。

○グループC「農園シェアリング」

 近江八幡市内での農業体験ができるシェア農園を構想していたこちらのグループでは、お試しごととして実施したチラシ配布や、実際に自分たちが農業をしてみての感想などを交えながら、今後のサービス展開や、協力者・参加者の呼びかけを行いました。

 直近の活動として、ジャガイモの定植体験などいくつかのイベントも企画されているとのこと。これからの事業化に期待がかかります。

 

○グループD「スープ」

 こちらのグループでは、地域での見守り、共助の実現に向けて、スープの配食サービスを構想。

活動の中心に据えていた「社会的弱者」という言葉の定義について、一般的な解釈のみでなく、地域に暮らす誰もがなりえるもの、という気づきを共有されました。

実施体制を作るため、市内の社会的事業所にも出向くなど、積極的に活動してこられた結果、協力をお願いできそうな事業所が一つ見つかり、今後話をする土台ができたことを報告されていました。

○グループE「西の湖リノベ」

 「西の湖を訪れる人達がもっと和み集える場所に!」を木方に掲げ、周辺での清掃活動などに取り組む「西の湖リノベ」のグループ。

 自分たちが活動する中で、同じ方向を向いた団体がすでにあったこと、その上で、お互いが補い合えることを提案しあい、協力体制をつくったことなどを発表されました。

◆グラフィック・レコーディングを実施!
ちなみに今回の発表に際して、メンターのお一人である古林さんのご協力で、「グラフィック・レコーディング(グラレコ)」を実施しました。

イベントや打合せの議事録としても活用が進んでいるもので、イラストや似顔絵を用いて、話の内容を見やすく整理してもらっています。

今後、情報共有の手段として定着させていきたい仕組みですね。

◆塾長とゲストからのフィードバックタイム!

最終発表の総評では、塾長と2名のゲストからコメントをいただきました。

各人からの総評の概要は次の通りです。

○横山幸司教授(滋賀大学)

  • 短期間にも関わらず、よくここまで形にされたと思います。
  • 本塾のプロセスは、まさに行政が実施する政策立案と同じ。
  • 政策を作るには、まず情報収集(現状認識)が欠かせない。調査結果を踏まえ、何が課題なのか客観的に明らかにし、そこから、その課題に対しての処方箋はなにか、ということを固めていく。その後、他地域での類似の優良事例を探っていく。
  • 熱い思いだけでは具体的な政策につながっていかない。どこの地域でも似た課題を抱えていたりするので、それをどうやって近江八幡モデルにしていくかが大事。そういったプロセスを経て、政策立案が進んでいく。
  • 当初と違ったものになるのは往々にしてあるが、それはむしろ歓迎すべきこと。修正しながら進めていくことが大事。
  • それぞれ素晴らしかったが、あえて申し上げるなら、これからは財政難になっていくということがあります。これは普遍的な課題で、ここを考えるのが一番大事。
  • 二宮尊徳の「道徳無き経済は犯罪である、経済なき道徳は寝言である」という名言がある。地域資源活用塾のひとつの目標は、それをクリアするビジネスモデルを構築し、まわしていくこと。
  • 他の団体との連携も大事。一人でできることはほとんどない。常に仲間を、パートナーを見つけていくことが必要。こうやって仲間が集まる場に、今後の未来づくりキャンパスがなっていくことを期待している。
  • 生涯学習の観点からも、非常に優れた取り組み。本当の生涯学習とは、地域の住民が学んで、自ら地域をよくしていく場所であることだと思っている。行政の多様な部署との連携を通して、今後も取り組んでいっていただきたい。

片貝 資格英行さん(文部科学省)

  • 私自身は、現在は生涯学習を通じた地域振興を担当している。地域での学びを通じて、それがどのように地域に反映されていくかを研究している。最近では、生き方自体をテーマにしたもの、貧困の連鎖を断ち切るものなどに興味を持っている。
  • 本日の発表を聞いて、市民が主体的に町のことを考えて、自分たちで動いているということに感動した。市民・行政の双方にとって、学びが多かったのではと思う。実際にやってみて、試行錯誤されたことで見えてきたものを大事にして欲しい。
  • 活動を通じて得たネットワークも、きっと長期的に効果が上がってくるはず。
  • 現在政府では、「エビデンスに基づいた政策形成」に取り組んでいる。これは、政策形成をする際、ニーズ調査や、現状の行政サービスとの比較、効果の予測などをしていくというもの。こういったエビデンスも使いつつ、今後も引き続き頑張っていただきたい。

○塾長 冨士谷市長

  • 発表を通じて、みなさんが市の課題を大変よく理解していただいて、地域資源活用塾を通じて、ユニークかつ的を得た取り組みをしていただいたことに大変敬意を表したい。
  • これから長期高齢社会に移行していくにあたり、高齢者の引きこもりへの対策が必要になる。今回の地域資源活用塾では、それに対応した取り組みが複数出ていて、素晴らしいと思う。
  • 行政だけで全てをカバーすることはやはり難しいので、細かい部分のケアは一緒にやっていけると大変助かる。
  • いま、近江八幡市はふるさと納税を近畿で一番集めている。八幡靴はもちろん、近江牛をはじめとした農畜産物、漁業にいたるまで、近江八幡は本当に地域資源に恵まれた地域である。
  • これからも、市民の皆様と、行政のタイアップをしながら、まちづくりを進めていきたいと思う。

 

 

◆修了証の授与

審査講評後には、冨士谷市長から塾生のみなさんへ、修了証の授与を行いました。

◆第二部 塾生プラン・パワーアップ会議 

 報告会を終えた後は、塾生と来場者が一緒になり、事業プランについてのディスカッションを実施。

 発表内容についての質問や、一緒に何かできるのではという提案など、積極的な議論が展開されました。

ディスカッション終了後、塾生全員で集合写真を撮影し、最終日は無事終了。

今後も予定されている地域資源活用塾の、記念すべき第一期生である今回の塾生の皆さん。今後のご活躍に期待がかかります!